お話を聞くと、クロージングが苦手という人が多くいます。
私自身も昔は売ること自体に、非常に罪悪感を感じて、クロージングに対して、苦手意識を感じていました。
しかし、今では売ることもクロージングも出来て、売上を順調に伸ばすことができています。
たった1つのポイントを意識するだけで、簡単に売ることができるようになりましたので、そのポイントをお伝えしていきます。
なぜクロージングが苦手だと思うのか?
クロージング苦手だと思う人の多くは、
「嫌われるじゃないか?」
「断られたら怖い」
という心理が働いているようです。
断れる=自分が拒否される
このように結びつくので、いざ商品やサービスを買ってもらおうとなったときに
怖さが出て来ます。
人は1人では生きていけませんので、
拒否された途端に、そこにいらないという思いが強くなり
防衛本能が働きます。
恋愛で言うところの「フラれるのが嫌」というのに近いものがあります。
これは人間であれば、当然の感情ですので、大きな問題にはなりません。
では、その感情を超えて、クロージングをするには、どうしたらいいでしょうか?
「売り込み」と「セールス」は全く別物である
私なりの定義でお話すると、
売り込み=見込み客に必要なさそうなものを無理やり買ってもらうこと
セールス=見込み客が必要で、こちらも見込み客に必要と信じられるものを紹介すること
であると考えています。
まずこのことに気がつくだけでも、クロージングすることが楽になります。
その上で、見込み客にとって必要なものであるということを、
こちらも見込み客も認識できるように以下の手順が必要になってきます。
見込み客の現在の課題や問題を聞く
人は、自分の悩みを聞いてくれる人を信頼します。
ポイントは、悩みを解決してくれる人でなく、
悩みを聞いてくれる人というところです。
悩みを聞く方法は、非常にシンプルですが、
共感しまくるということです。
「忙しくて、大変なんだよ」と言われたら、
「忙しくて、大変ですね」
「売上あがらなくて、苦しいんだよね」と言われたら、
「売上あがらないのは、苦しいですね」
単純ですが、これを繰り返すだけで、相手は悩みを話してくれるようになります。
ただし、ただオウム返しのように言っても相手にとっては、信頼をしてもらえる体験がないときもありますので、注意が必要です。
例えば、見込み客が、
「売上あがらなくて、苦しいんだよね」と言った時に
自分は、売上があがっていて、「わかります」と言ったら嘘に聞こえます。
同じ状況になることはできませんが、売上があがらない苦しさは理解できます。
ただオウム返しをするのではなく、「あなたの気持ちはわかります」というスタンスから話をきくことが重要なポイントです。
見込み客の理想の未来を聞く
悩みを聞いたら、
「今の状態から、未来はどうなっていきたいのですか?」
と見込み客の理想の未来を聞くことが次に聞くことです。
理想の未来というのは、
その人が、今の目の前にある未来ではなく、
なんとなく思っているけれども、言語化できていない未来のことです。
見込み客が
「月の売上100万円達成したい!」
と言っても、これはとりあえず言っているだけで、
実はその先3年後や5年後の未来が必ずあります。
例えば、
「今は1人でやっているけど、組織にしたい」
「営業所をもっと増やしたい」
「今のスタッフを成長させて、自分はもっと自由になりたい」
など、実は思っているけど、漠然としていて「いつかできたらいいなぁ」と思っている未来は必ずあります。
普段、ビジネスをしている中で、なかなか考える機会がなく、
言語として出て来ていない理想の未来を再度認識してもらい、
理想の状態の時間軸を、数ヶ月後から、数年後に延ばしてあげることが必要です。
時間軸だけでなく、
そのビジネスを通じて、
家族はどうなのか?
自分の趣味はどうなのか?
社会に対してはどうなのか?
と影響の幅も広げてみてもらうことも重要です。
「家族とは、どんな風に過ごしたいのか?」
「休みの日は、どんなライフスタイルが理想なのか?」
「社会には、どんな影響を与えていきたいのか?」
普段言語化できていない「その人が本当に手に入れたいもの」を言語化してあげてください。
「現状」と「理想の未来」のギャップを埋めるために絶対に必要である
再度、売り込みとセールスの違いを載せます。
売り込み=見込み客に必要なさそうなものを無理やり買ってもらうこと
セールス=見込み客が必要で、こちらも見込み客に必要と信じられるものを紹介すること
見込み客の現状かかえている課題や問題を聞き、
さらに理想の未来も聞けば、
あなたも、自身の商品やサービスが見込み客にとって必要なものかどうか判断できているはずです。
判断できていて初めて、あなたはセールスをすることが可能になります。
このことができいなければ、
売り込みなのかセールスなのかわからないまま、見込み客と話さなければならないので、クロージングに対して苦手意識がでて当然です。
まず、あなた自身も見込み客の「現状」と「理想の未来」を認識して、
自分の商品やサービスが絶対に必要だというところに立てていることが重要ではありますが、
それ以上に、見込み客にとっても「現状」と「理想の未来」を自身で認識し直す重要性があります。
あなたがクロージングしても、
「この人は自分の課題や未来を理解した上で、これがいいと言っているんだ」
と売り込まれている感覚ではなくて、応援してもらえているという感覚になっています。
あなたは、「買いますか?」という言葉を言わなくても、
見込み客の悩みに共感して、
見込み客の未来に一緒にワクワクして、
「それを応援したいです」と言うだけで、話はまとまってしまいます。
相手の現状と未来のギャップを埋められる商品サービスをもっていて、
それを提供できる機会をもっているあなたであれば、
クロージングが怖くなるはずはありません。
例え話になりますが、
高額だけれども、重い病の特効薬をあなたが持っていたとして、
誰で構わず売るのは、難しいと思うでしょうが、
その重い病の患者さんにだったら、必ず役立つと思えるので売ることに抵抗はないでしょう。
それと同じように、
あなたの目の前の見込み客の現状と未来を埋める商品をあなたがもっているのであれば、
あなたがクロージングに抵抗を持つことはありません。
そのために、
悩みに共感して、未来に一緒にワクワクすることが必要不可欠になります。
クロージングは、精神論ではない
ここまで、クロージングに必要なことをお話してきましたが、
クロージングが苦手な人の話を聞いていて、よく聞くのが精神論な話です。
私自身もかつては、クロージングが苦手な自分を精神論で乗りきろうと
待ち合わせ場所に早めにいって、トイレに篭って
「今日は売るぞ!」
「俺は世界一のセールスマンだ!」
「俺は世界一のコーチだ!」
と自分に言い聞かせていたこともありました。
もちろん見込み客は、ある程度温まらないと購入に至らないという側面もありますので、
自分のテンションをあげていくことも必要になってくるかもしれません。
しかし、それ以上に、先ほどお話しした相手の現状と未来を聞くことが重要であり、、
それがないことには、セールスをすることは不可能ですので、テンションや精神論だけで、どうこうすることではありません。
ただし、知っておいて欲しいメンタリティとして、
見込み客は、個別面談や相談に来ている段階で、何かしら必要だと感じていて
それを解決できる方法として、自分が選ばれているということです。
クロージング苦手意識克服のまとめ
見込み客にセールスするときに、
あなた自身が、見込み客の「現状」と「理想の未来」のギャップを埋めるための
解決策をもっていれば、クロージングするのに、抵抗は出て来ません。
そのために、十分に見込み客の
現状かかえている課題や問題を聞くこと(共感すること)と、
理想の未来を具体化してあげることが重要です。
これが出来ていれば、あなたにはクロージングする罪悪感や苦手意識はなくなっているでしょう。
逆にこれが出来ていないから、何が必要なのか不明確な見込み客に対して、売り込みのように感じてしまっているのです。
一緒に「現状」と「未来」を聞いた段階で、
「やりますか?」という一言をかけることが
唯一、あなたが言うことです。
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